山 行 報 告
2012/1/7〜9  八ヶ岳合宿     メンバ:大高ぁ、根来、内山、加藤、駒崎、新村、田中 記録:根来


樹氷と碧空 大同心尾根を行く 大同心基部を目指す 大同心 小同心を眺める
基部の登り 基部のトラバース 快適な登行 夕映えの山嶺 地蔵尾根分岐にて
中山尾根?上部 赤岳を望む 横岳山頂にて 赤岳と阿弥陀岳 霜の華



【コースタイム】

(7日)
赤岳荘駐車場7:15…堰堤8:10…9:25赤岳鉱泉11:10…大同心基部13:00…稜線14:30…15:10硫黄岳15:25…16:30赤岳鉱泉

(8日)
赤岳鉱泉7:30…行者小屋8:30…9:45地蔵尾根分岐10:00…11:45横岳11:50…12:00硫黄小屋12:20…硫黄岳12:45…14:00赤岳鉱泉

(9日)
赤岳鉱泉6:05…6:42行者小屋7:00文三郎新道7:30…行者小屋7:55…8:40赤岳鉱泉11:00…12:05赤岳荘駐車場




【記 録】

 先発パーティと駐車場で合流し、鉱泉に向う。通いなれた道だが、先行の3人がうっかりとショウートカットルートを見逃してしまったので、堰堤で合流。

 鉱泉でテント2張り張って、一休みしてから大同心尾根を目指して出発。大同心稜はラッセルを覚悟していたが、しっかりとトレースがついていた。予報では暴風警戒が出ていたがほとんど風もなく、頭上には碧空が広がっている。木の間越しに阿弥陀岳や硫黄岳が望める。

 近くから見る大同心は圧巻で、小同心の眺めも素晴らしい。大同心の基部を右にトラバースしてルンゼに入る。念のためロープを出して、初心者を確保しながらルンゼを登る。詰めはクラストした雪面を快適にのぼり左へトラバース気味に歩き縦走路にでる。

 硫黄岳の頂上で石室に腹這いになり入ってみたが、4〜5人程度しか収容できないが暖かい。ヘルメットを石室に忘れて、取りに戻るというハプニングがあったもののノンビリと赤岳鉱泉に下る。アイスキャンデー近くに沢山の人が屯していたが、横岳の夕映えの写真を撮るためのようで、どこの局かは判らないがTVクルーも来ていた。
                                   【根来 記】

(8日)
 内山君が仕事の都合で下山せねばならなくなったが、朝早くに駒崎さんが入山してきたので内山君と交代するような形で横岳の縦走にむかう。今日も好天に恵まれ、快適な山行になりそうである。

 予定では硫黄岳経由にしていたが、疲れて地蔵尾根を下るよりも硫黄岳を下ったほうが安全なので逆コースに変更する。

 地蔵尾根分岐では眺望絶佳で遠く槍、穂高、御岳、富士、金峰山が望めた。横岳へのルートは佐久側は雪面になっていて、問題はなさそうである。横岳に向う途中、中山尾根を登攀している人や、石尊稜を登る人を見かけ、横岳近くでは杣添尾根を登ってくるパーティがいた。

 横岳山頂は割合と人が多く、軽く原を満たして硫黄岳方面に下る。途中で、大高ぁ、駒崎、加藤、新村が昨日登って来た大同心稜を下る事にし、パーティを分ける。田中、根来は予定通り硫黄岳経由で下る。

 硫黄小屋で風を避けて昼食を摂り、硫黄頂上では休まず一気に下る。鉱泉のテント場に下りてみると大同心稜パーティはすでに到着しており、日向に銀マットを広げて宴会の真っ最中である。私たちより1時間ほど前に到着したとの事。
                                   【根来 記】

 (大同心稜下降記録)
(大高ぁ、駒崎、加藤、新村)
 根来さん、田中さんと別れて大同心稜を下る。ルンゼの下降は出だしから急に見えて、自分では下降ルートがわからない。登りと下りでは景色がだいぶ違う。大高さんについてアイゼンを効かせながら慎重に下りる。

 ところどころ出ている岩場の下降は、大高さんや駒崎さんにホールド、スタンスを教えてもらいながらなんとか下りられた。一箇所お助けシュリンゲをかけてもらった。

 大同心基部をトラバースし雪稜に出ると、気分爽快。次は岩場の下降ももっとリズミカルに上達したい。

 テントに到着してからは、お天道様の下で新年会をしながら二人を待つ。駒崎さんが上げてくれたお酒の燗はやっぱりおいしい。
                                   【新村 記】

(9日)

 (阿弥陀岳北稜記録)(大高ぁ、駒崎、加藤、新村)
 阿弥陀北稜への分岐で根来さん、田中さんと別れる。北稜へ入っている人はたくさんいるようで、トレースは除雪したようにしっかりついている。

 急斜面にピックを刺しながら上がり、岩場の取り付きに出る。リードするなら大高さんがビレイして、駒崎さんが一緒に上がってくれると至れり尽くせりの提案をいただくが、自信がないので、駒崎さんにリードをお願いする。大高さんは加藤さんとつるべで登る。

 大人気の北稜は次々と後続が入ってくる。駒崎さんが登った後を追うが、少しだけかぶった岩を越えるのに苦労し時間がかかる。隣から取り付いたパーティーにすぐ抜かれてしまった。でも、楽しい。

 2ピッチ目も駒崎さんがリードしてくれる。途中、ピッケルのピックを雪面に刺して上がったが、バイルは使わなかった。

 ロープをしまってからは一足飛びに山頂を目指す。阿弥陀岳山頂では視界が利かず、間違えて南稜を下りそうになる。中岳沢を下り、文三郎尾根分岐に到着。あとは歩き慣れた道を赤岳鉱泉目指して進むのみ。

 テントでは根来さんと田中さんが温かい飲み物を作ってくれおいしくいただく。まずは目標達成。充実した山行だった。
                                   【新村 記】

 (赤岳記録)(根来、田中)
 昨日とは打って変わり曇天で雪片がチラチラ舞っている。4時起き、6時出発とし、阿弥陀岳北稜パーティと赤岳登頂パーティに別れて行動開始する。

 文三郎新道の途中で別れ、暫く登っていると田中さんが昨日できた左足の靴ずれが痛むようだ。赤岳に登っても眺望も望めないし、風も強そうなので引き返す。

 中山峠から一般道を外れて、トレースのある右の小沢を下ることにする。一般道に出合う少し手前あたりに雪崩そうな雪面があり、急いで通過する。

 テントに戻り、北稜パーティが帰ってくるまでコーヒーを飲んだり、パッキングしたりしていると10時ころ北稜パーティが着いた。もう少し遅いかと思ったのだが、以外に早かった。

 北稜パーティのために抹茶ラテをつくり身体を温めてもらい、テントを撤収して1時間ほどで赤岳山荘駐車場に着く。